大学教養科目 生命論 まとめの資料

 ・生物学の全般を,自分の生き方や生活に役立つことを目指して,学習する教養科目
 ・文系,理系の共通科目,1年生での履修が多い
 ・高校での生物履修を前提にしない
 ・1.5時間の授業を13回
 ・授業はすべて,学生からの質問に教師が答える形式
 ・ヒントとなる質問例を授業始めに学生に配布し,5分間質問を考えてから始める

(理解を目指す要点)
・生命は,無生物界と同じ物理,化学の法則に従って生きている.
・人間は,動物の一種であり,本質的にはそれ以上の特別な存在ではない.
・莫大な回数のでたらめな試行とその中からの選択だけで,生命が誕生し,人間まで進化してきた.

(各回のテーマ)
1 生命とは何か:生物と無生物
2 生命のやどる空間:細胞
3 秩序をつくりだす源:エネルギー
4 仕事をする道具:酵素
5 道具の設計図:DNA
6 道具のつくりかた:タンパク質合成と空間配置
7 外からの情報への応答:神経系
8 情報の高度処理:脳と心
9 生物相互の関係I:食物連鎖とエネルギーの流れおよび物質循環
10 生物相互の関係II: 社会構造と感染症
11 経年による不具合:ガンと老化
12 長い年月の中での変化と発展:生物進化
13 生命とは何か:原始地球での試行と選択の中で生まれた分子機械

レポート(課題:生命論の授業を受けて考えたこと)からの抜粋

  • 今回,生命論の授業の中で,生きるとは何か,死ぬとは何かを,倫理とか哲学とか全く関係ない事実として教わることができて本当に良かった.生物とは何かを学んで,生物が死ぬとは何かを学んで,何かすっきりした気分で生きていけそうな気がする.途中で事故などで死ななければ80年くらい生きられるこの人生を,ちゃんと生きていこうと思う.
  • ヒトという種は進化の結果において脳の発達が他の生物より優れており,自分たちが他の生物とどのように異なるか,細胞の働き,心と感情,意識と意志など様々なことについて知識を持っている.ヒトは社会の中で生きる生物であり,知識と思考という点で他の生物とは大きく異なると考えられるので,知識を深め思考を重ねることを次の世代に教えていくことがヒトとして生きる上で重要であり,私たちの課題だと言えるだろう.
  • ヒトの様々な行動について,文系ならば道徳的あるいは哲学的に考えてしまうことが,生物学的なアプローチによると,何ということは無いシンプルな理由によるものであるということ,それが生命論の講義を通して知ったことのうち最も印象に残っていることです.
  • 生物や進化について,自分が思っていたよりも研究が進んでいることが分かり,驚きました.生物が単なる精巧な分子機械であっても,今ここに存在している生命は貴重な存在であるということを,確率論的な意味であっても,心に留めておきたいです.この授業を受けて,高校の頃に生物を勉強すれば良かった!と思うほど,生物の面白さに気づかされました.
  • 生物が精巧な分子機械だと思えるところまで研究が進んでいることに驚いた.自分は無意識のうちに,生物には超越的な何か,物理・化学・数学などの言葉では語りきれないことがあると考えていたのかもしれないと思った.
  • 生命論の授業で学んだ生命やヒトの理解から,人間の倫理観や宗教観がいかにあいまいで矛盾を含んだものであるかを考えた.

生命論 授業についての学生アンケート(無記名) まとめ

  1. この授業で扱った内容で,興味を持てたこと,勉強になったこと,役に立ちそうだと思ったことがあれば,書いて下さい.
  • 合理的な考え方.物事の必然性がどんなことの背景にも存在すること.
  • 物事を様々な角度から見るという見方が、役に立ちそうだと思った.
  • 単に生物学としてではなく,倫理・社会観など,幅広い知識を含めて学ぶことによって,結果的により深く,また自発的に生物について学ぶことができた.この学び方,学ぶ姿勢を今後に役立てられると思った.
  • とてもスケールの大きい話から,1つの具体的な生物の話まで,いろいろな話題がでてきて楽しかった.
  • 生物をあまりしっかりやったことがなかったので,細かい話になると理解しにくい所もありましたが,生命とは何かという根本的な問いについての授業はとても興味深かったです.
  • 生物を,分子レベルから宇宙レベルまで幅広く扱い,全体的にためになった.
  • 生命とは何か,生・死とは何か,進化,老化とは何かのところが,とても面白く,自分の“命”に対する考え方が変わった.
  • 脳と心の話,人類の進化や滅亡の話など,生活に結びついた内容の授業は,イメージしやすく面白かったです.
  • 生物全般について知れたので,文系の学生にとっては,他の理系の都市プロの授業で扱った内容の理解が深まって良かった.
  • 生命の定義について,考えさせられた.
  • 生命の定義.
  • 生命における遺伝子の働きとその重要性が勉強になった.
  • 生命の起源.DNAやRNAの自己複製あたりから生命が始まっているのではないかという論.
  • 老化,遺伝子,情報処理についての話.
  • 人間の身体の構造についての理解が深められた.
  • 生物の進化について.
  • 進化やガンの話が面白かった.
  • ガンになるメカニズム,細胞の役割.
  • たばことガンの関係についての説明や,酒の強さと酵素の話などは役に立った.
  • ウイルスとワクチンについての話,飲酒と酔いやすさの理由,ガンなどの身近で興味深い話が聞けた.

2. この授業で扱った内容で,興味を持てなかったこと,勉強にならなかったこと,役に立たないと思ったことがあれば,書いて下さい.

  • DNA, RNAなど,遺伝子関係の話は専門的すぎてほとんどよくわかりませんでした.高校時代,文系地学選択であったので,もう少し初歩的な部分から話してほしかったです.
  • RNAの能力などの生物学に深く入りこんだ話.
  • 酵素,タンパク質,DNAのところは全然わからなかった.
  • DNAや細胞などの詳しい部分には,あまり興味を持てませんでした.
  • 化学式がでてくるとあまりついていけなかったが,興味は持てたし,勉強になったと感じた.
  • 特にありません.少し難しい部分はありましたが,自分の興味をもった内容を理解するには必要でした.
  • もうすこし難しくてもよいかもしれない.
  • たまに,あいまいな部分があった.

3. この授業の進め方や方法等で,良かったこと,今後も続けるといいと思ったことがあれば,書いて下さい.

  • 質問形式で講義をするということ.
  • 質問形式の授業だったので,自分が疑問に思ったことはすぐに解決されました.また,他の人の質問を聞いて,新しい見方を発見することができました.
  • 少人数ならではの質問形式の授業でしたが,他人の着眼点や考え方が,自分にとってよい刺激となりました.
  • 質問が主体というのはとても楽しかった.他の人の質問からも色々と学ぶことができた.
  • 自由な発言を許されていたので,他の学生から自分にない着眼点や発想を聞けたのは,良いことだと思いました.
  • 質疑応答形式の授業は,斬新で良かったと思います.テストではなく,レポート形式というのは,自分のやり方に合っていてうれしかったです.
  • 質疑応答で授業を進めていく形式は,自分の聞きたかったことをどんどん聞けるのでよかった.
  • はじめは,質問形式の授業にとまどったが,非常に面白かった.今後もこのまま続けていただけたらと思う.
  • 質問に対して答える形式は,講義の後に質問しに行くということが必要でなく,疑問を残すことがなかった.
  • 対話型の授業は良かったと思う.
  • テーマに関係することを気軽に質問できるというのがすばらしいと思いました.
  • 質問形式で,わからないこと聞きたいことが,すぐに聞けるのでよかった.
  • 自分で疑問を持つことができ,それを質問できたのでよかった.
  • 自分が聞きたいことをきけるのはよいと思った.
  • 知識の収得と,議論の発展の両面があってよかった.
  • 質問に先生が答えるという形式がよく,授業に行くたびに新しい知識がわかりやすく入り,良かったし,楽しかったです.
  • 生徒からの質問→先生からの回答というシステムは,非常に楽しかったです.
  • 人数が少ないので,質問で学生の個性が出て面白かった.
  • 質問で進めていくというのは,知識のない者にとってうけやすかった.
  • 質問の手がかりとなるプリントを毎回配っていただいたので,役にたった.裏面の基礎知識を書いてあったところもよかった.
  • 毎回,最後に感想文を書くのがあり,授業を振り返ることができた.

4. この授業の進め方や方法等で,良くなかったこと,今後改善が必要だと思ったことがあれば,書いて下さい.

  • 自分は地学を高校でとっていたので,地学的な面からの考察がもう少しあるとうれしかったのですが,授業タイトルが「生命論」ですから,無理ですよね.
  • 話が多岐に及びすぎて,何か学習できたようでできていない気になり,少し残念でした.
  • 用語説明をプリントにのせて下さったが,初心者には全然わからなくて困った.
  • 僕は生物が中学生の時までの知識しか無く,たまにわからない言葉などあり,つまらないところがあった.
  • 化学をとっていない主に文系の学生にとっては,化学式を当然のように使った説明は理解されにくい.
  • 人数が若干多いので,なかなか質問できなかった点.
  • 学生同士でも話せたらよい.可能ならば円卓でする授業だと思った.
  • もっとかたまって席をすわらせるようにしたらよいと思います.
  • 価値の有無をきく質問は,哲学的問いに近いからさけるべきではないだろうか.

5. その他,この授業に関する感想や意見があれば,書いて下さい.授業に関係なくても,私に伝えたい意見等があれば,書いて下さい.

  • とても楽しく興味深かったです.生物の勉強をしたくなりました.遅刻しても,親切にプリントを手渡しして下さったりして,丁寧な方だなあと思いました!
  • 生物に対する興味,関心がわいてきました.来年,教職で生物の授業をとってもついていける自信がつきました.
  • 朝一番の一限の授業で,それも冬の寒い時期に,これだけの学生が積極的に手を挙げ,自分も興味深く取り組めたのがとても印象的でした.
  • 12号館まで来るのは少し遠いのですが,この授業のためなら,あまり遠くには感じませんでした.
  • 生物に興味を持てたのは初めてです.楽しくわかりやすい授業,ありがとうございました.
  • 楽しかったです.この授業をとってよかったと思っています.
  • とても楽しかったです!!
  • よかったです!
  • 非常に興味深い授業でした.
  • 法学系にはあまり見られない形の授業で,とても楽しかったです.
  • この授業の進め方はとても気に入りました.他の授業も同じようなものだったらと思います.
  • 3年間受けてきた教養科目の中で,最もおもしろく,為になりました.ありがとうございました.

第1回 生命とは何か:生物と無生物

発言・質問の手がかり

設問I.

  • 生物,生命の何に興味があるか.
  • 生物,生命の何が不思議か.
  • 生物,生命の何を知っているか.
  • 生物,生命の何を知りたいか.
  • 生物や生命が理解できると,自分の生き方が変わるか.
  • 生物や生命が理解できると,人間への見方が変わるか.
  • 生物や生命が理解できると,勉強や就職に役に立つか.
  • 生物や生命が理解できると,幸せになれるか.

設問II.

  • 生物とは何か.
  • 生命とは何か.
  • 生物と無生物は何が違うか.
  • 生物の特徴は何か.
  • 生命を特徴づける機能,現象は何か.
  • 生物の多様性とは何か.
  • 生物の統一性(共通性)とは何か.
  • 生物の進化とは何か.

設問III.

  • 生物は何からできているか.
  • 分子とは何か.
  • 生物を構成する分子は何があるか.
  • DNAとは何か.
  • タンパク質とは何か.
  • 酵素とは何か.
  • 脂肪とは何か.
  • 細胞とは何か.

設問IV.

  • 生物と自動車の共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物とコンピュータの共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物とコンピュータウイルスの共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物とロボットの共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物と工場の共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物と都市の共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物と地球の共通点は何か,相違点は何か.
  • 生物は単なる機械か,それともそれ以上の何かがあるのか.

第2回 生命のやどる空間:細胞

発言・質問の手がかり

設問I <生命の構造の基本単位>

  • 生物の構造の基本的な単位は何か.
  • 細胞からできていない生物はあるか.
  • なぜ,細胞という単位が必要か.
  • 生物の働きと細胞の働きは,どういう関係か.
  • 生物の形と細胞の形は,どういう関係か.
  • 細胞の中と細胞の外は,何が違うか.
  • 生きている細胞と死んでいる細胞は何が違うか.
  • なぜ,すべての細胞はよく似ているか.

設問II <細胞の構造>

  • 細胞はどんな形か,細胞の形はどう決まるか.
  • 細胞の大きさはどのくらいか,細胞の大きさはどう決まるか.
  • 細胞の数はいくつくらいか,細胞の数はどう決まるか.
  • 細胞には,何が必要か.
  • 細胞の表面は,どうなっているか.
  • 細胞の内部は,どうなっているか.
  • 細胞はどんなものからできているか.
  • 細胞に含まれるものは,どうやってもたらされるか.

設問III <細胞の働き>

  • 細胞が生きるために何が必要か,増えるために何が必要か.
  • 細胞は外から何を,どのように取り入れるか.
  • 細胞は外に何を,どのように出すか.
  • 細胞の中でどんな変化がおこるか.
  • 細胞の中で何が作られるか.
  • 細胞は,どう動くか.
  • 細胞は,どう変化するか.
  • 細胞は,どう増えるか.

設問IV <細胞の区画と働きの分担>

  • 細胞の内部に水が必要か.
  • 細胞の外部に水が必要か.
  • 細胞の内部と外部を隔てるものは何か.
  • 細胞を作る情報は,どこにあるか.
  • 細胞を作る情報は,どこで,どのように使われているか.
  • 細胞に必要なエネルギーは,どこで作られているか.
  • 細胞内部の区画はどうやって作られているか.
  • 細胞の形は,なにが決めているか.

第3回 秩序を作り出す源:エネルギー

発言・質問の手がかり

設問I <エネルギーと仕事・秩序>

  • 生物が動くとき,それを可能にする源として何が必要か.
  • 生物が成長し,子孫を増やすとき,それを可能にする源として何が必要か.
  • ヒトが考えるとき,それを可能にする源として何が必要か.
  • 生物は死んだらどうなるか,生き続けるために何が必要か.
  • なぜエネルギーという概念が導入されたか.
  • エネルギーをどうとらえると,生物の理解に有効か.
  • 生物のエネルギーの源泉はどこにあるか,どうやって生物にもたらされるか.
  • エネルギーを利用しない生物は,考えられるか.

設問II <生きていることとエネルギー>

  • ヒトは,何のために食べるか.
  • ヒトは,何のために呼吸するか.
  • 食べたものは,どこを通って,どう変化して,どこへ行って,どうなるか.
  • 吸った酸素は,どこを通って,どう変化して,どこへ行って,どうなるか.
  • 呼吸ができなくなると,身体はどうなるか.
  • 神経では,エネルギーがどう使われているか.
  • 筋肉では,エネルギーがどう使われているか.
  • ATPとは何か.

設問III <ミトコンドリアと呼吸>

  • 砂糖(またはデンプン)と酸素は,結局,何と何になるか,その時,他に何ができるか.
  • 砂糖に火を付けて燃やすのと,ヒトが砂糖を食べて呼吸をするのは,どこが似てどこが違うか.
  • 温度を上げずに,ゆっくり“燃やす”には,どうしたらよいか.
  • 砂糖を,どのような過程で分解するか.
  • 酸素を,どのような過程で使用するか.
  • ミトコンドリアと電池は,どこが似ているか.
  • ミトコンドリアの中に,どんな分子モーターがあるか.
  • ミトコンドリアは,どうやってできたか.

設問IV <葉緑体と光合成>

  • なぜ,葉は緑か.葉のどこが緑か.
  • 光を吸収したクロロフィルで,何が起こるか.
  • 二酸化炭素から砂糖やデンプンを作るのに何が必要か.
  • 光のエネルギーは,どうやって使われるか.
  • 光合成に伴ってできる廃棄物は何か,何を必要とするためにその廃棄物ができるのか.
  • 葉緑体と光電池は,どこが似ているか.
  • 葉緑体とミトコンドリアは,どこが似ていて,どこが違うか.
  • 葉緑体は,どうやってできたか.

第4回 細胞で仕事をする道具:酵素

発言・質問の手がかり

設問I <細胞の中の化学反応>

  • 細胞の中には,何が含まれているか.
  • 細胞の中には,どんな分子が含まれているか.
  • 細胞の中には,何種類ぐらいの分子が含まれているか.
  • 細胞の中の分子には,どんな特徴があるか.
  • 細胞の中の分子は,どうやって作られるか.
  • 化学結合が切られたり作られたりすることで,細胞の中の分子は,どう変化するか.
  • どうしたら,化学結合を切ったり,作ったりできるか.
  • どうやって,化学結合を切ったり作ったりすることを制御できるか.

設問II <タンパク質>

  • ヒトが食べた肉は,身体の中でどうなるか.
  • タンパク質は,何からできているか.
  • タンパク質は,どこで作られるか.
  • タンパク質は,どういう構造をしているか.
  • ヒトは,何種類のタンパク質を作れるか.
  • タンパク質の種類の違いは,何によってもたらされているか.
  • タンパク質の種類が違うと,何が違ってくるのか.
  • なぜ,たくさんのタンパク質が必要か.

設問III <酵素の働き:一般>

  • 生物らしさ,生命らしさの働きは,何によって可能になっているか.
  • ヒトは体内で,何種類の化学反応を行うことができるか.
  • 異なる化学反応を行うことは,何によってもたらされているか.
  • 化学反応は,どうしたら制御できるか.
  • 酵素とは何か.
  • 1つの細胞には,何種類の酵素があるか.
  • 酵素の種類は,何で決まるか.
  • 酵素の性質は,何できまるか.

設問IV <酵素の働き:具体例>

  • 食べた米(デンプン)は,口の中や消化管の中で,どんな変化をおこすか.
  • 食べた米(デンプン)は,どのように変化して,血液の中に入るか.
  • ブドウ糖は,どうやって細胞の中にはいるか.
  • ブドウ糖は,細胞の中で,何によって,どんな変化を受けるか.
  • ブドウ糖が,細胞の中で変化を受けることによって,何がもたらされるか.
  • ブドウ糖は,細胞の中で結局,何に変わるか.変わるまでに,何段階のステップが必要か.
  • ブドウ糖の細胞の中での変化を,なぜ制御する必要があるのか.
  • ブドウ糖の細胞の中での変化を,どうやって制御するのか.

第5回 細胞の中の道具の設計図

発言・質問の手がかり

設問I <生物の子が親と同じような生物として生きていける仕組み>

  • 生物として,母親から何を受け継いでいるか.父親から何を受け継いでいるか.
  • 卵と精子が受精するということは,どんな意味があるのか.
  • 細胞の核の役割は何か.
  • 遺伝子とは何か.染色体とは何か.ゲノムとは何か.
  • 高等動植物の細胞は,なぜ2組の遺伝子,2組の染色体,2組のゲノムを持っているのか.
  • 人の細胞には,いくつぐらいの遺伝子,何本の染色体が含まれるか.
  • 細胞ごとに,含まれる遺伝子の種類は異なるのか,同じなのか.
  • 細胞ごとに,使われる遺伝子の種類は異なるのか,同じなのか.

設問II <設計図となっている分子:DNA>

  • 生物(細胞)の設計図は,どのような形で描かれているのか.(立体モデル? 画像? 文字的情報?)
  • 生物(細胞)の設計図は,何種類の「文字」で描かれているか.
  • 「設計図」は,どんな物質でできているか.「文字」は,どんな物質でできているか.
  • 「設計図」はどのような単位で使用されるか.その単位は,どんな部品に対応しているか.
  • DNAという分子はどういう分子か.分子としてどんな特徴があるか.
  • 二重らせん構造とは,どんな構造であるか.「設計図」としての利点は何か.
  • DNAは細胞内のどこに,どのように収納され,必要に応じて引き出されているのか.
  • DNAと遺伝子と染色体とゲノムは,どういう関係にあるか.

設問III <情報はDNAにどのように書き込まれているか>

  • 一つの遺伝子は,一つの何に対応するのか.
  • 遺伝子に描かれている情報とタンパク質として使われる時の情報は,どう異なるか.
  • 遺伝子とタンパク質はどう対応するか.ヌクレオチドとアミノ酸はどう対応するか.
  • ヌクレオチドは何種類あるか.(DNAの「文字」は何種類あるか.)アミノ酸は何種類あるか.
  • 4種類のヌクレオチドで,20種類のアミノ酸を指定するためには,1アミノ酸あたり何個のヌクレオチドが必要か.
  • タンパク質の最初の端をどう決めるか.タンパク質の終わりの端をどう決めるか.
  • 一つの遺伝子の長さは,どのくらいか.一つのタンパク質の長さは,どのくらいか.

設問IV <DNAの複製,変化,修復>

  • 細胞の設計図がコピーされる際に,特に重要なことは何か.
  • DNAの二重らせん構造から,DNA複製の基本原理が理解できるか.
  • DNAを複製するために,どういう手順が必要か.
  • DNAが複製された後に細胞で起こることは何か.その時,何が難しいか.
  • DNAの複製にミスがあると何が起こるか.(ガン,遺伝病)
  • 放射線や,紫外線や,発ガン物質は,どのようにガンを起こすか.
  • DNAの複製ミスを,どう防ぐか.(DNAの修復)
  • DNAの複製にミスが起こらないと生物はどうなるか.

第6回 道具のつくりかた:タンパク質の合成と配置

発言・質問の手がかり

設問I <設計図の分子(DNA)から仕事をする道具の分子(酵素=タンパク質)をどうつくるか>

  • 設計図(DNA)と道具(タンパク質)はどこが似ているか,どこが違うか.
  • 設計図(DNA)の情報を,どのように使って道具(タンパク質)を作るか.
  • 設計図(DNA)はどこにあるか,道具(タンパク質)はどこで作られるか.どこで使われるか.
  • 設計図(DNA)と道具(タンパク質)の間で働く分子はあるか,それは何か.
  • RNAとは何か,DNAとはどこが違うか,どこが似ているか.
  • RNAとタンパク質は,どこが似ているか,どこが違うか.
  • DNAからRNAに情報をどう写すか(転写).
  • RNAからタンパク質に情報をどう写すか(翻訳).

設問II <設計図をになう分子(DNA)から仕事をする分子(酵素=タンパク質)への情報の変換>

  • DNAは何文字(何分子)を単位に情報が書かれているか,RNAはどうか,タンパク質はどうか.
  • 違う文字種類数(4文字と20文字)の情報の変換に,何が必要か.
  • タンパク質の1文字(アミノ酸)は,DNA(とRNA)の何文字(ヌクレオチド)に対応するか.
  • タンパク質の1文字(アミノ酸)に対応するDNAの情報(語=コドン)は何種類存在するか.
  • 20種類のアミノ酸と64種類のコドン(DNAとRNA上での情報の単位=語)は,どう対応するか.
  • 何が,アミノ酸とコドンの対応を決めるか(もう一種類のRNA).
  • どこで,アミノ酸とコドンの対応付けが行われるか(タンパク質製造工場と,さらにもう一種類のRNA).
  • コドンに対応付けられたアミノ酸は,どうすればタンパク質になるか.

設問III <3種類のRNA:それぞれの役割>

  • メッセンジャーRNA=情報の伝令RNAは,なぜ必要か,どんな働きをするのか.
  • トランスファーRNA=情報の変換RNAは,なぜ必要か,どんな働きをするのか.
  • リボソームRNA=タンパク質製造工場(リボソーム)のRNAは,なぜ必要か,どんな働きをするのか.
  • 3種類のRNAは,どこが似ているか,どこが異なるか.
  • なぜ,3種類の役割の異なるRNAが必要なのか,どうして3種類の役割ができたのか.
  • なぜ,DNAとRNAが必要なのか,どうしてDNAとRNAができたのか.
  • DNAと同じ役割を果たすRNAはあるか,どこにあるか,そのRNAにどんな特徴があるか.
  • タンパク質と同じ役割を果たすRNAはあるか,あるとしたら,そのことは何を意味するか.

設問IV <できたてのタンパク質の加工と移動=配置>

  • リボソーム(タンパク質の製造工場)でできたてのタンパク質は,どういう形か.
  • タンパク質は,どう加工されて,どういう形になっていくか.
  • 何がタンパク質を加工するか,どうやって加工するか.
  • 完成されたタンパク質の特徴は何か,どんな不良品がでるのか,不良品をどう処理するか.
  • タンパク質(酵素)は,どこで働くか,製造場所から働く場所へどう移動するか.
  • タンパク質(酵素)の種類によって,働く場所が違うか,どのように場所を振り分けるか.
  • どうやって,ミトコンドリアや葉緑体にタンパク質(酵素)を移動させるか,振り分けるか.
  • どうやって,細胞の外にタンパク質(酵素)を移動させるか,振り分けるか.

第7回 外界からの情報への応答:神経系

発言・質問の手がかり

設問I <外界からの情報に応答した反応>

  • 生物は,なぜ,外界からの情報に独立して生きることができないか.
  • 生物は,外界から何を取り入れる必要があるか.
  • 生物は,外界のどういう状況に近づく必要があるか.
  • 生物は,外界のどういう状況を避ける必要があるか.
  • 生物は,外界からの情報に応じて,どんなことを行う必要があるのか.
  • 食物(光)や,その他の生存に必要な物質を得るために,どんなことが必要か.
  • 適切な生存場所を求めるために,どんなことが必要か.
  • 敵から逃げるために(敵をさけるために),どんなことが必要か.

設問II <外界からの情報と,その受容>

  • 外界からの情報は,生物にどのようにもたらされるか.
  • 光は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 音(空気や水の振動)は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 水に溶けた化学物質は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 気体となって空気に混ざった化学物質は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 熱は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 物との接触(圧力・ぶつかること)は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.
  • 外界からの情報の時間的変化は,生物にどんな情報を,どのようにもたらすか.

設問III <神経細胞の中の情報の伝わり方>

  • 神経細胞の中(表面)を,情報はどうやって伝わっていくか.
  • 電線(電話線・コンピュータの配線・情報ネットワーク配線)と神経細胞の情報の伝わり方の共通点は何か,相違点は何か.
  • 神経細胞で,電気はどういう働きをしているか.
  • 神経細胞で,電流はどう流れるか,何が電流の流れを担っているか.
  • 神経細胞で,電流(電圧の変化)と情報の流れはどういう関係にあるか.
  • 神経細胞を伝わる情報は,アナログかデジタルか.情報の伝わる単位は何か.
  • 神経細胞で情報を伝えるためのエネルギーは,どのように供給されるか.
  • 神経細胞の情報伝達のスピードをあげるために,どのような仕組みがあるか.

設問IV <神経細胞間および神経細胞と筋肉細胞の間の情報の伝わり方>

  • 一つの神経細胞は,どのくらいの長さか.
  • 神経細胞の端はどうなっているか,何に繋がるか.
  • 神経細胞から神経細胞(神経細胞から筋肉細胞)に,どう情報を伝えるか.
  • 神経細胞どうしの情報伝達に,どんな化学物質が,どのように介在するか.
  • 神経細胞どうしの情報伝達に,化学物質が関与する利点は何か.
  • 神経細胞どうしの繋がりは,直線的か,多くの枝別れがあるのか.
  • どのような神経細胞どうしの繋がりがあると,情報伝達ばかりでなく情報処理装置として使えるか.
  • 神経細胞どうしの繋がりが情報処理装置として使えると,どのような利点があるか.

第8回 情報の高度な処理:脳と心

発言・質問の手がかり

設問I <脳の細胞と働き>

  • 脳は,どういう細胞から構成されているか.
  • 脳の中で中心的な働きをする細胞は何か.その細胞の中では何が起きているか.
  • 神経細胞どうしは,どういう関係にあるか.
  • 神経細胞どうしのネットワークは,どういう特徴があるか.
  • 1つの神経細胞は,いくつの神経細胞とつながっているか,どうつながっているか.
  • シナプスとは何か,興奮性シナプスとは何か,抑制性シナプスとは何か.
  • 複数の神経細胞から,一つの神経細胞につながることで,どのように情報処理が行われるか.
  • 神経細胞のネットワークはどうやって変化するか,どうやって変化せずに保たれているか.

設問II <心と感情>

  • 心はどこにあるか.
  • 心はかつてどこにあると考えられていたか,それはなぜか.
  • 緊張したり,びっくりしたりすると,なぜ心臓がどきどきするか.
  • 痛みはどこで感じるか,なぜ痛みを感じるか.
  • 快適感(満足感)はどこで感ずるか,なぜ快適感(満足感)を感じるか.
  • ストレスや不安はどこで感ずるか,なぜストレスや不安を感じるか.
  • 愛情はどこで感じるか,なぜ愛情を感じるか.
  • うつ病,統合失調症,薬物依存障害は,どのようにおこるか.

設問III <記憶と学習>

  • ヒトの赤ちゃんは,どうやって呼吸できるか,乳を吸えるか,泣けるか.
  • ヒトはどうやって,親を認識できるようになるか.
  • ヒトはどうやって,歩けるようになるか.
  • ヒトはどうやって,しゃべれるようになるか.
  • なぜくり返し学習すると(トレーニングすると)覚えられるか(できるようになるか).
  • なぜ他のことと関連づけると覚えやすいか.
  • なぜ驚いたことは覚えやすいか,なぜ集中している時や感心の高いことは覚えやすいか.
  • 記憶や学習をすると,脳はどのように変化しているか.

設問IV <意識と意志>

  • 自分という意識はどこにあるか,どのような形(状態)の中にあるか.
  • 目覚めている状態と,睡眠している状態は何が違うか.意識を失うとはどういうことか.
  • 過去の経験(記憶)の蓄積なしに,意識はありうるか.
  • コンピュータは意識を持ちうるか.
  • 迷った時に,どうやって一方を選んでいるか.
  • 自分の決断は自由に行いうるか,過去の経験(記憶)で決定されているか.
  • どうやったら決断力や,意志決定力を高められるか.
  • コンピュータは決断力や,意志決定力を持ちうるか.

第9回 生物相互の関係I:食物連鎖とエネルギーの流れ・物質循環

発言・質問の手がかり

設問I <地球上の生物の全体像>

  • 生物は,地球上に何種類ぐらい存在するか.
  • 生物は,種類によって何が異なるか.
  • どのようにして,生物の種類の違いがもたらされたか.
  • 生物の生活の仕方を大きく分けると,どのように分けることができるか.
  • 植物はどう生きているか,動物はどう生きているか,微生物(細菌と菌類)はどう生きているか.
  • 植物だけの地球はありえるか,動物だけの地球はありえるか,微生物だけの地球はありえるか.
  • 植物には何が必要か,動物には何が必要か,微生物には何が必要か.
  • 植物と動物と微生物は,相互にどんな関係にあるか.

設問II <食物連鎖とエネルギー>

  • 地球上の生物のエネルギーの根源は何か.
  • それぞれの生物は,生きるためのエネルギーをどのように獲得しているか.
  • 獲得されたエネルギーは何に使われるか.使われた後,エネルギーはどうなるか.
  • 生物は,エネルギーをどういう形で蓄えるか,蓄えたエネルギーをどう使うか.
  • 他の生物が蓄えたエネルギーを,どう使うか.その為に,何が必要か.
  • 食物連鎖とは何か.なぜ連鎖するのか.どこまで連鎖するか.
  • 食物連鎖の中で,エネルギーはどう流れていくか.
  • 地球上の生物が使用したエネルギーの行き着く先はどこか.

設問III <食物連鎖と物質循環>

  • 地球上の生物が利用する物質(元素)には,何があるか.それぞれどこに貯まっているか.
  • 生物が生きていくために,どんな物質が必要か.
  • 必要な物質は,生物間をどう移動していくか.
  • 食物連鎖と物質循環は,どういう関係にあるか.
  • 必要な物質は,生物界と無生物界の間を,どう移動していくか.
  • どのような過程で生物界から無生物界に物質は移動するか,逆はどうか.
  • 炭素,酸素,水素,窒素,イオウ,リン,鉄,カリウム,マグネシウムはどう循環しているか.
  • 物質循環の過程で,物質の状態はどう変化するか.

設問IV <生物の活動と地球環境>

  • 生物の誕生前と生物の誕生後で,地球の環境はどう変わったか.
  • 地球環境の変遷に,生物はどう関与してきたか.
  • 地球環境の変遷が,生物にどう影響してきたか.
  • 地球は温暖化してきたか,寒冷化してきたか.それはなぜか.
  • 地球は温暖化しようとしているか,寒冷化しようとしているか.それはなぜか.
  • 貧栄養な環境とは何か,富栄養な環境とは何か.
  • 生物にとって毒とは何か,汚染物質とは何か.
  • 地球の生物にとって,何が不足しているか.多くの生物は何を求めて,活動をしているか.

第10回 生物相互の関係II: 社会構造と感染症

発言・質問の手がかり

設問I <種内の個体間の関係>

  • 同じ種の生物間で,協力するといいことがあるか.
  • 同じ種の生物間では,食べ合わないか.食べ合う場合もあるのか.
  • 同じ種の生物間では,殺し合わないか.殺し合う場合もあるのか.
  • 同じ種の生物間では,争わないか.争う場合もあるのか.
  • どういう生物が子育てをするのか.なぜ子育てをするのか.
  • どういう生物が永続的な夫婦関係を築くのか.なぜ夫婦関係を築くのか.
  • どういう生物が社会を構成するのか.なぜ社会を構成するのか.
  • ヒトの社会と動物の社会はどこが似ているか.どこが違うか.

設問II <種間の関係>

  • 食べ物に関する競争は,生物にどういう影響を与えているか.
  • 食う,食われるの関係は,生物にどういう影響を与えているか.
  • 生物の擬態(他の生物に似ること)は,どのようにして獲得されたか.
  • 花とその花の密を吸う虫は,どのように進化してきたか.
  • 棲み場所に関する競争は,生物にどういう影響を与えているか.
  • 生物毒は,何のために存在するか.
  • 生物の共生とはなにか.どんな例があるか.
  • 共生していない生物は相互に依存していないか.競争しつつ相互に依存する関係は存在するか.

設問III <細菌とヒトの関係>

  • ヒトを生息場所とする細菌には,どんなものがあるか.
  • ヒトの身体の中でどこに普段から細菌がいるか,どこには普段は細菌がいないか.
  • ヒトを無菌的にすると,どういう利点があるか,どういう問題点があるか.
  • 病原菌はどこで,どのように増えるか.病原菌が感染すると,なぜ病気になるのか.
  • 感染すると病気をおこす細菌には,どんなものがあるか.人類はそれにどう対処してきたか.
  • 普通は病気にならない細菌で病気になる場合はあるのか.なぜそうようなことが起こるのか.
  • どうやって,細菌による病気から回復するのか.どんな場合に,回復できないのか.
  • 一度感染した病気に,二度はかからないことが多いのはなぜか.

設問IV <ウイルスとヒトの関係>

  • ウイルスはどこで増えるか.どのように増えるか.
  • ヒトに感染するウイルスはすべて病気をおこすか.病気をおこさないウイルスはあるのか.
  • ウイルスによる病気と細菌による病気は,どのような違いがあるか.同じ点があるか.
  • 一度感染した病気に,また感染することもあるのはなぜか.
  • インフルエンザは,病気を起こすウイルスとしてどんな特徴があるか.
  • 鳥インフルエンザが恐れられているのはなぜか.
  • エイズは,病気をおこすウイルスとしてどんな特徴があるか.
  • エイズが恐れられているのはなぜか.

第11回 経年による不具合:ガンと老化

発言・質問の手がかり

設問I <細胞の増殖と増殖停止>

  • 細胞はどのようにして増えるか.
  • 細胞は増え続けるか.絶えず増え続けるか.
  • 卵はどのようにして親になるか.
  • 親になっても増え続けるのは,どんな細胞か.増え続けないのは,どんな細胞か.
  • どんな仕組みで,細胞は,増え続けないようになっているか.
  • 細胞が増え続けないことは,どんなメリットがあるか.
  • 増えなくなった細胞が,また増え始めることはあるか.
  • 細胞が増え続けることを抑える仕組みが壊れると,どうなるか.

設問II <どうしてガンになるか>

  • ヒトはどのような年齢で,ガンになりやすいか.
  • 何が不具合になると,ガンになるのか.
  • ガンと遺伝子は,どういう関係にあるのか.遺伝子がどうなるとガンになるのか.
  • 何がガンを引き起こすか.ガンになりにくくするために,自分でできることは何か.
  • タバコとガンはどういう関係にあるか.ガンにならないために禁煙すべきか.それはなぜか.
  • 放射線とガンはどういう関係にあるか.ガンにならないためには放射線を決して受けないのがよいか.
  • ガンの化学療法はどんなものか.ガンの放射線療法はどんなものか.
  • 免疫とガンは,どんな関係にあるのか.
  • ガンは治るようになるか.ガンは予防できるようになるか.

設問III <細胞の老化>

  • ガンと細胞の老化は,どんな関係にあるか.
  • ガンにならない場合,細胞はどのように老化していくか.
  • 細胞には寿命があるのか.細胞の寿命とは何か.なぜ細胞には寿命があるのか.
  • 何が傷むと,細胞は老化するか.それはなぜか.
  • 老化と遺伝子は,どういう関係にあるのか.遺伝子がどうなると細胞は老化するか.
  • ミトコンドリアと老化は,どんな関係にあるか.老化するとミトコンドリアはどうなるか.
  • なぜ新しい細胞で置き換えることで,細胞の老化に対処することができないのか.
  • 細胞の老化は防げるか.遅くできるか.

設問IV <ヒトの老化>

  • ヒトはなぜ死ぬのか.死ぬ前に,なぜ身体が老化するのか.
  • 老化すると,なぜ早く走れなくなるのか.記憶が悪くなるのか.シワがふえるのか.
  • 老化すると,なぜ子孫を作れなくなるのか.
  • ヒトの老化は,ヒトの細胞の老化で説明できるか.
  • 老化の原因は何か.老化の原因をなくすことは可能か.老化の原因を減らすことは可能か.
  • 再生医療と臓器移植が発達すれば,ヒトは老化しなくなるか.
  • 動物によって寿命が異なるのはなぜか.寿命が長い動物が幸せか.
  • 老化しないヒトを作ることは可能か.老化しないヒトを作る意味があるか.

第12回 長い年月の中での変化と発展:生物進化

発言・質問の手がかり

設問I <生物の統一性と多様性>

  • ヒトと,サクラと,大腸菌はどこが似ているか,どこが異なるか.
  • ヒトと,サクラと,大腸菌は共通点が多いか,相違点が多いか.
  • ヒトと,サクラと,大腸菌は,なぜ共通点を持つか.
  • ヒトと,サクラと,大腸菌は,なぜ相違点を持つか.
  • 生物のそれぞれの種(しゅ)は,いつ生まれたか.一瞬にして生まれたか,だんだんと生まれたか.
  • 生物の種は変化するか,変化する前の種と,変化した後の種が共存することはあるか.
  • 生物の種の数は変化するか.なぜ変化するか.どうやって変化するか.
  • 生物の多様性をもたらしたものは何か.それは地球上の生物界に何をもたらしたか.

設問II <何が進化をもたらすか>

  • 何が変化すると生物の種は変化するか.
  • DNAの情報は変化するか.変化しやすいか.変化しにくいか.
  • DNAの情報は,どうやって変化するか.何がDNAの情報を変化させる原因か.
  • DNAの情報が変化すると何が起こるか.それはその生物にとって何をもたらすか.
  • DNAの情報の変化に方向性があるか.悪い変化はあるか.よい変化はあるか.良くも悪くもない変化はあるか
  • DNAの変化は子孫に残るか,残らないか.どんな変化が残るのか,どんな変化が残らないのか.
  • DNAのどんな変化が残るのか.なぜ残るのか.
  • 自然選択(自然淘汰)とは何か.

設問III <生物はどう進化してきたか>

  • 生物は少しずつ進化するか,急激に進化するか.
  • 地球の生物の歴史の中で,進化は一定の速度で起こってきたか,特定の時期に集中して起こったか.
  • 恐竜は,いつ絶滅したか.なぜ絶滅したか.
  • 恐竜が絶滅する前,哺乳類はどうしていたか.恐竜が絶滅した後,哺乳類はどうなったか.
  • ガラパゴスで,イグアナやフィンチ(スズメ科の鳥)は,どう進化したか.それはなぜか.
  • 生物間の競争が激しい時,進化がおこりやすいか.競争があまりない時,進化が起こりやすいか.
  • 1個体の変化で進化が起こるか.どうすれば1個体の変化が,集団の変化に繋がるか.
  • 少しずつの変化が,どう大きな変化になっていくか.それが,どう固定されて新しい種になるか.

設問IV <ヒトへの進化>

  • ヒトは何から進化したか.
  • ヒトはいつ進化したか.どこで進化したか.
  • ヒトは少しずつ進化して生じたか,急激に進化して生じたか.
  • ヒトとチンパンジーの共通点は何か,相違点は何か.
  • チンパンジーは道具を作るか.ヒトの作る道具と本質的な違いはあるか.
  • チンパンジーは文化を持つか.ヒトの文化と本質的な違いはあるか.
  • チンパンジーは社会を持つか.ヒトの社会と本質的な違いはあるか.
  • ヒトはこれからも進化する可能性があるか.ヒトは今後,実際に進化していくと考えられるか.

第13回 生命とは何か:原始地球での試行と選択の中で生まれた分子機械

発言・質問の手がかり

設問I <生物と無生物の違い>

  • 生物と無生物には,本質的な違いがあるか.
  • 生物にだけ存在する原子はあるか.生物にだけ存在する化学結合はあるか.
  • 生物にだけ適用されている物理法則はあるか.
  • 生物にだけ存在する分子はあるか.それらを無生物的に合成することは可能か.
  • 生物を人工的に作ることは原理的に可能か.現実的に可能か.
  • 何が,生物と無生物の違いをもたらしているか.
  • 何が生物らしさをもたらしているか.
  • タンパク質,DNA,膜を構成する脂質は.生物らしさにどう関係しているか.

設問II <無生物から生まれた生物>

  • 無生物から生物が誕生するために,どんな物質が必要か.
  • 生物が誕生するために,どんなエネルギーが必要か.
  • 生物が誕生するために,どんな空間が必要か.どんな環境が必要か.
  • どんな構造,機能,システムができた時,生命の誕生と言えるのか.
  • 自己増殖(自分と同じものを増やす)は生命の誕生に必須か.
  • 進化(増殖する中で違うものに変化していく)は生命の誕生に必須か.
  • 生命の誕生前に,生命の誕生に必要なものは,どうやって増えていったか.
  • 生命の誕生前に,生命の誕生に必要なものは,どうやって変化していったか.

設問III <生命誕生の一般性と特殊性>

  • 地球上のすべての生物は,単一の共通祖先を持つか.
  • 現存する生物の共通祖先は,1回誕生したか,何回も誕生したか.
  • 生物の共通祖先の誕生する前,生物みたいなものは誕生したか,何回も誕生したか.
  • 生物の共通祖先の誕生した後も,生物みたいなものは,新たに誕生したか.
  • 現在の地球上で,新たな生物は誕生しつつあるか.
  • 現在の地球からすべての生物が絶滅すれば,新たに生物が誕生するか.
  • 地球以外の太陽系の惑星,衛星に生命は存在するか.かつて存在したか.
  • 太陽系以外の恒星系や,他の銀河系に生命は存在するか.

設問IV <生命論:生命の理解をどう生き方に生かすか>

  • 生物が単なる精巧な分子機械であっても,尊重するに値するか.
  • ヒトが単なる精巧な分子機械であっても,尊重するに値するか.
  • 生命はどれほどの試行錯誤(ランダムな変化)と選択の結果,誕生したか.
  • ヒトはどれほどの試行錯誤(突然変異)と選択の結果,生命の誕生以後,進化してきたか.
  • 神経系と脳の誕生と進化は,どんな情報処理システムをもたらしたか.
  • 心や思考や感情や意識が,単なる分子機械からできていると,その価値が下がるか.
  • ヒトに,チンパンジーと本質的な違いがないとすると,その価値が下がるか.
  • 特別であることが尊重するに値するのか.特別でないことは尊重するに値しないのか.